親子関係の悩み

親子関係について思うとき、いつも思い出すのが狼の親に育てられたサメの子の話です。

狼の親の元にサメの子が生まれる。
狼の親は立派なアゴを持った子が生まれて、この子はきっと立派な狩りをする子になるに違いないと思って、一生懸命育てる。
しかし、いつまだ経ってもこの子はまともに走ることすら出来ない。
そんな状況に、親は悩み失望し、子は親の期待に応えられず悲しみに暮れて、家出してしまう。
トボトボ歩いていると、カラスが声を掛けてきた。
「何でこんなところにサメの子がいるんだ?」
サメの子は返す。
「僕はサメじゃないよ、狼だよ」と。
カラスは笑う。
「いやいや、お前はどうみてもサメだよ」
サメの子は、訳もわからずトボトボ歩いていると、目の前には海が広がっていた。

思い切って海の中に飛び込んでみると、陸の上では自由に動けず走ることも出来なかったのに、海の中ではこんなに自由に動き回れることに、ビックリ。そして感激する。

この話はメタファーとして面白い。

人間の世界でも、同じようなことが起きている。
親は無意識に自分の子どもを自分基準で見てしまう。
何も知らずに育った子どもは親から言われたことを真実だと思ってしまう。

どちらも悪気があるわけではないが、ちょっとしたボタンの掛け違えがお互いを苦しめてしまう。

実際にお悩みの内容は、そんな単純な話ではないかもしれませんが、突き詰めて行くと、お互いの気持ちや考え方やの違いが分かっていなかったために、問題が起きているケースが実に多いです。

自分と相手の資質を理解することで、問題を転換できるきっかけになれば幸いです。

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